近年、建設現場におけるUAV(無人航空機)の活用は現場の定点撮影から測量によるオルソ画像や点群データの作成に活用の幅が広がっています。
しかし、公共測量において4haの現場に対して14点のGCP(対空標識)設置が必要となります。
単純計算で40haの現場であれば140点が設置する必要があります。ダム等の大規模かつ高低差のある現場の場合、GCPの設置・計測は一層骨の折れる作業になります。
PPK システム(後処理キネマティック方式)
PPKシステムを導入することでGCP計測の作業時間を大幅に削減することができます。令和2年3月に国土交通省が発表した『空中写真測量を用いた出来形管理要領(土工編)(案)』の改定に伴い、「カメラ位置を直接計測できる手法」の一つとしてPPKシステムが追記され、標定点の設置を省略することができるようになりました。さらに弊社が取扱うKLAU PPKシステムでは3cm以内の補正が可能です。
PPKとは
PPKとは、仮想基準点を用いた後処理キネマティック方式(Post Processing Kinematic)を採用した地形測量システムです。DJI製品をはじめとした汎用UAVに専用ユニット(KLAU PPK Unit)を搭載してフライトしカメラシャッターを閉じた時点のUAVの位置データを記録します。国土地理院が設置する電子基準点の位置情報とUAVの位置データを、専用ソフト(KLAU PPK-J Desktop)で後処理補正(画像のEXIFデータを上書き)します。
PPKのメリット
- 対空標識の設置と計測時間を大幅に削減
- RTKシステムと異なり、携帯電波が通じない場所でも使用可能
- 3センチ以内精度
- 専門知識が不要
何が必要?
あらゆる汎用UAV搭載可能な『KLAU PPK Unit』と、取得したデータを後処理補正するためのソフト『KLAU PPK-J Desktop』で始められます。ワークフローは通常のUAV写真測量とほとんど変わりません。
- PPK Unitを搭載したUAVでフライト
- フライト後PPKログと空撮画像をPCへ取込、KLAU PPK-J Desktopで画像を補正
- 補正した画像をSite Scanに取込、処理
弊社取扱製品のSite Scan for ArcGIS(自動フライトアプリと自動SfM処理クラウドソフトウェア)とPPKを組合せると、誰もが高精度なUAV写真測量を行うことが可能です。標定点を減らしたい(無くしたい)、RTKに必要な固定局の設置や携帯の電波確保とおさらばしたい方、弊社までお問合せください。
【本件に関する問い合わせ先】
ソリューション事業本部 TEL:03-3553-1122